最近の研究により、桑の葉には血糖値の上昇を抑制し、糖尿病を予防する効果のあることが明らかにされました。
その有効成分がDNJです。このDNJは、桑の葉には比較的多く含まれていて、桑以外の植物にはまだ見いだされていない特殊成分です。
このDNJは糖分解酵素(α-グルコシダーゼ)の働きを阻害する作用があります。私たちが食べるデンプンや砂糖は、小腸に存在する糖分解酵素の働きでブドウ糖に分解されて、小腸から吸収されます。
DNJはこの糖分解酵素の働きを阻害することによって、ブドウ糖の吸収を抑え、食後の過血糖値を制御します。
桑の葉はミネラルたっぷり
最近、食品中のミネラル成分への関心が高まっていますが、これを桑の葉と食品について比較して見ましょう。
桑の葉のカルシウム含量は、その含量が高いといわれている干しエビや煮干しよりも多く、煎茶の6倍、コマツ葉の13倍、カブ葉の17倍、牛乳の27倍も多く含まれています。
桑の葉の鉄についてみても、その含量は高く、煎茶の2倍、エゴマの2.8倍、豚肝臓の3.4倍、納豆やコマツ葉の15倍も多く含まれています。
また動物にとって必須微量金属とされている亜鉛については、桑の葉は、牡蠣や小麦芽には及ばないものの、エビと同程度であり、エンドウやホタテガイの約2倍、イカやサケの5倍以上含まれています。
現代人に不足がちのミネラルとして、カルシウムと鉄が指摘されています。また、亜鉛の不足は味覚障害や現代病の原因の一つになっているといわれています。
このようなミネラルたっぷりの桑の葉は、現代人に適した自然食品といえるでしょう。
“ ポパイにほうれん草、現代人には桑の葉 ”